こんにちは!【コーチングカードTOILAB】開発者の船橋由紀子です。私と夫の坂本勝俊(かっちゃん)、夫婦共々コーチとして約13年間活動しており、近年はコーチ養成講座を個人・企業向けに開講しコーチングを指導する機会を多くいただいてきました。その中で、「どうやったら、いち早く、簡単に、コーチング力をUPすることができるだろう?」と考え、その中で【コーチングカードTOILAB】を開発しました。
TOILABパッケージと中に入っているカードの一部、カードは全部で106枚です。
この記事では、サクッと効果的なショートコーチングができる【感情のコーチング】のカードをご紹介します。
ショートコーチング【感情のコーチング】の進め方
以下は、【1対1】のコーチングや1on1を想定したセッションです。
用意するカード
用意するのは、以下のカードです。
①#86〜#91 【Short Coaching / 感情のコーチング】のカード(6枚)
可愛いデザインが個人的にも気に入っています。
TOILABでは、計106枚のカードに【#】で示される通し番号がついています。また、カードの種類によって、色とマークが異なります。
②#56/57/61/65 【Cut-in Questions / 対話を深める問い】のカード(4枚)
色々なカードと掛け合わせて使える、TOILABのオールラウンダー。
【感情のコーチング】のカードを使ってみよう!
これらのカードを準備できたら、薄むらさき色の 【感情のコーチング】のカードを使っていきましょう。
カード上部には、【Q1〜Q6】という記載があります。これは、コーチングを進めるための【カードの順番】を表しています。なので、コーチ役の人は、【Q1〜Q6】の順番で、カードに書いてある問いを読み上げて、クライアント役の人の前に置いていくだけ。後は、クライアント役の方が考えて語るのを、良い感じで聞いてあげつつ、クライアント役が【Q1】について話終わったら、【Q2】以降のカードを読み上げていけば、コーチングが進んでいきます。ここで、【感情のコーチング】ならではの、進め方のポイントがあるので、そこを見ていきましょう。
感情は「オノマトペ」にしてもらう
【感情のコーチング】というのは、「悩みやモヤモヤを「感情」にして話してみる対話手法」です。ただ、単に「喜び/怒り/悲しみ/不安」などを吐き出してもらったりするのではありません。その代わり、「オノマトペ」という、カタカナやひらがなの擬態語にしてもらいます。なぜ「オノマトペ」を使っているのでしょうか。
特に大人やビジネスパーソンは、気持ちを聞かれた時、例えば以下のような返答をしがちです→「いや、あの時はAさんの方が間違っているんじゃないか?なのにどうして謝らないのか?と思ったんですよ」…→これは、感情ではなく「思考」つまり考えを述べています。
その点、TOILABでは感情を「オノマトペ」にしてもらいます。例えば、怒りであれば「イライラ・ムカムカ・イラッ・ムカッ・カチン・ゴーッ・メラメラ・チッ…など。この「オノマトペ」としてしっくりする言葉を探す過程で、自分の感情に対して、より的確に臨場感たっぷりに感じることができます。
セッションでは、Q2のカードと合わせて、Q3のカードを見せて進めていきます。もちろん、自分にピッタリなオノマトペを探すのもOK!
このように、現状の悩みやモヤモヤを自分にピッタリな「オノマトペ」にしてもらったら、その気持ちを深掘りしてみます。その時に使うのが以下のカードです。
【Cut-in Questions / 対話を深める問い】を掛け合わせてみよう!
ということで、先ほどご紹介したむらさき色のカードを改めて見てみましょう。
このカードには、スコップのマークがあしらってありますが、まさに掘る=深めるの他、広げる・まとめる・振り返る、などの役割をしてくれる問いかけカード群です。全部で10種類あるのですが、まずは使いやすいカード4枚に絞っています。
これらを、【感情のコーチング】のカードに掛け合わせて使っていくのです。
例えば、こんな感じです。
写真上の方にいるコーチ役が、写真下の方にいるクライアントにカードを出しているイメージです。
例)
コーチ役)「そのことについて考えると、どんな気持ちになりますか?」
クライアント役)「うーん、イラッ、イライラ…っていうのと、何か、シクシクっていうのも出てきた感じがします。」
コーチ役)「シクシク…っていうのは?」
さぁ、この例では、クライアント役の方に、じっくりと感情を味わってもらうことで、オノマトペが2つ湧き上がってきました。そこに対して、【Cut-in Questions / 対話を深める問い】のカードの「…っていうのは?」などを掛け合わせて使っていくわけです。
このむらさき色の【Cut-in Questions / 対話を深める問い】は、何回使ってもOK!なTOILABにおけるオールラウンダーです。
悩みは解決してあげようとしないのがポイント!
この【感情のコーチング】では、Q2&3で「悩み事などをオノマトペにして」もらったら、Q4では、「本当はどんな気持ちになれると嬉しいですか?」と引き続き、クライアント役に「感情」にアクセスし続けてもらいます。
今度は、Q3とQ4のカードをセットにして使います。
悩みの気持ちにずっと浸かってもらったり、それをどう解決したらいいのか?と考えてもらうのではなく、「本当に得たい気持ち」をオノマトペで感じることで、理想の状態を臨場感たっぷりに先取りしてもらいます。そうすることで、クライアント役はより良い(自身が望む)心理状態になったところで、Q5以降の問いに、より主体的に向き合うことができます。
このQ1〜Q6のプロセスを体験した多くの方が、「短時間で、本当にスッキリしてしまった!」という感想を述べられます。その秘訣の一つが、「オノマトペ」という、短い言葉ながらも自分にとってしっくりくる=大事なものが詰まっている言葉を選びとるところにあると思っています。
7分間ぐらいから始めてみよう!
上記の、感情のショートコーチング。おおよそ、目安の時間を7分ぐらい…と決めて、TOILABでのカードコーチングを実践してみてください。むらさき色のカードを掛け合わせるのが難しければ、最初は薄むらさき色のカードのみで進めてもOK!
まずは是非、楽しんで使ってみてください!「感情について考えたり感じるのが苦手」という方もいらっしゃるかもしれません。まずは気軽に、カフェや飲み会(笑)で使ってみるのもありですし、気心の知れた方と試すところから。オノマトペは、付箋に書き出してみても、場に視覚的な刺激が生まれてオススメです。